知識と技術と想像力

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株式会社 オリス

2010.6.30

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折り返し

 ワールドカップ、決勝トーナメントは初戦突破がならず、残念でした。また4年後のチームに期待しましょう。

 さて、今日で1年の前半が終わり、明日から後半戦です。いくつか案件はあるのですが、来月末から解体に取り掛かる建替え工事は、道路拡幅工事とのすり合わせが必要で、予断を許しません。宅地は新しく造られた道路より相対的に低くなっていて、地盤も軟弱層が続く為、改良が必要です。こういった状況では、建物の不同沈下を抑制する表層改良工事になるとの評定でした。ジオフォームジオクロス、、、道路や土木工事から技術転用された新しい工法がその候補になります。

 変な言い方で誤解を恐れず書きますが、人様のお金で新しいことができるのは、責任もついてまわるのは勿論の事、でもそれ以上に期待と興奮と達成感が得られるので、嫌いではありません。しかし、散々地盤改良というとソイルコラムや鋼管杭が定番だったのに、六価クロム溶出問題(対応固化剤でも関東ローム層では可能性ゼロでない?)や地中障害物扱いとなって不動産価値が損なわれる問題(裁判でその撤去復旧費用を売主に求めた事例あり)が後から出てきたりで、その時々の的確な判断を難しくしているのもまた事実なのです。

 土地に関しては、絶対的な個人の所有物に在り得ず、税金を納めて国から借地しているのだという現実的な悲しい見方もできます。土地を売買するときに、購入時の資産価値がぐっと下がってしまうのも困りものですが、そうならないように永住するから、という気構えを、私も含め、お客様にも代々受け継いで欲しい、、、。あぁ、なんだか支離滅裂になってきましたが、これが現実なのです。

2010.6.23

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浴室用2重窓

 今月新発売された浴室用2重窓の取り付け工事がありました。エコポイントで複層ガラス入替えと共に、2重窓で断熱改修をするのがメジャーになりましたが、浴室用の商品は今までありませんでした。今回トステムのインプラスにラインナップが加わり、現時点ではこの1社のみの対応です。通常の洋室窓枠に施工するのなら10分程度で完了しますが、初めてという事もあり、マニュアル通り慎重に施工したので2時間程かかりました。部材の設計は、強度保持や既存窓との間の排水等が良く考えられています。IMG_1946.JPG

 既存のルーバーサッシは知る人ぞ知る明治ジャロジーで、オペレーターハンドルをコンパクトな純正手廻しに交換して、極力2重窓を外側に寄せて取り付けしました。明治アルミは三和シャッターに吸収合併されましたが、メンテナンス部品は継続しているのでこれはユーザーにとっても良いことですね。

 現在プランを幾度か訂正している新築計画現場の地盤調査を実施しました。地盤改良工事の有無は、顧客にとっても全体資金計画に影響するので、ある程度信頼関係が築けた時点で、事前に行なうことにしています。

IMG_1931.JPGIMG_1940.JPG スウエーデン式サウンディング試験は今でこそ自動機械化されて、DATA解析・結果もより解り易くなりました。今から25年程前、実は私も最初務めた会社でこれをやりました。マニュアル通り操作をし、手書きで数値をメモをして、清書して換算表から重りの重量と1m当たりの半回転数などからN値を求めました。当時現場では10m程地中深く埋まった鉄の棒の回収の為、非常に苦労した記憶があります。

 予想通り、今回の建設用地の地中には自沈層がずっとあり、地盤改良の工法に難しい判断が要るそうです。

2010.6.18

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模様替え

 すっかり梅雨になり、さらに連夜の見積りでコンディションが余り良くありません。気分転換に一昨日、自宅兼事務所のリビング(打ち合わせ場所)を、夏モードに模様替えしてみました。とは言ってもジュータンを剥がして、ソファの配置を変えただけですが。それでも隣接する事務所(和室8帖)との出入りがずいぶん楽になりました。業者さんをはじめ、昨日は新規のお客様がご夫婦で見えられて、さっそくストレスなく移動できました。まだまだ別に事務所を構えられる程の身分ではありませんので、当分この形態が続くことでしょう。

 実は拙宅のつくりはホームページで推奨している仕様ではなく、新建材とビニールクロスのいわゆる一般的なつくりなので、初めて見えられるお客様には、これは専業でも後悔している家なので、お客様にはそうさせませんからという説明(言い訳)からかかることにしています。実際もう少し小さくても、セルローズファイバー断熱や左官仕上げの家にして欲しかったと、女房からも言われている始末です。土地の購入から計画した場合、やはり最後は家づくりにかけられる予算との戦いになりますので、そのところは痛いほど解っているつもりです。

 でもね、子供が小さいうちに破ったり落書きして遊んだビニールクロスと割り切って、余裕ができたらいつでも板張りや左官仕上げに、今度は好きなように改装出来るんだからね、とまた言い訳をするのです。実際当時はそんな断熱材、知らなかったし、、ブツブツ

 実家工務店では次の加工作業の為、本格的に下小屋の片付けをしているところです。

2010.6.15

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雑感

  平成15年5月9日、地球から3億Km離れた小惑星イトカワの探査の為、はやぶさが種子島宇宙センターから旅立ちました。この頃私はまだ以前の建設会社に勤務していて、今後の進路について悩んでいた時期であり、仕事や家庭のことで頭がいっぱいで、とてもはるか宇宙のことなど考える余裕はありませんでした。ワールドカップの日本の快挙を伝える繰り返し報道でマスコミは熱いようですが、はやぶさが無事ミッションを果たして大気圏で燃え尽きる映像がきれいで、こちらのほうも何度見ても胸が熱くなります。7年間(2592日)延べ50億Kmという、気の遠くなるような、アクシデントとの戦いだったようです。
 結局平成15年いっぱいで退社して自営業を開始しましたので、現時点ではクオリスの試練の歴史?より、まだはやぶさのほうが勝っているということになります。

 それにしても平成10年に小惑星が発見され、宇宙開発の父と言われた故糸川英夫氏の名がつけられ、その5年後には探査機が向かうという時系軸も驚嘆なのですが、もともとは中島飛行機の技術者で、当時戦闘機「隼」の開発に携わった経緯が命名の由縁と知り(諸説あり)、関係者にとってもこの7年間は特別だったことでしょう。
 6月13日、すべてのミッションを終え、大気圏突入の前、燃えて消えてしまう前、最後にはやぶさに地球を見させる為、5年ぶりに電源を入れて写真を撮らせたエンジニアにはロマンを感じますね。

7年50億Kmのミッション完全解説

2010.6.10

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改装現場

  高機能断熱工事をする場合、床下収納庫も高気密・高断熱仕様にします。蓋の裏には100mmのロックウールが装着されます。今回の床材はヒマワリオイル仕上げのコルクタイルなので、素足で歩くと冷たくなくて弾力があり、気持ちが良いです。コルクタイル自体、耐磨耗性や素材強度もアップしており、普段のお手入れに特別なことは要りませんが、直の水濡れだけは嫌うので、浴室出入り口前の足拭きマットは必需品です。IMG_1891.JPG
IMG_1888.JPG この先、壁面を施主様が漆喰塗りにチャレンジしていただきます。スサ入りの無添加住宅仕様の既調合漆喰で、コテでパターンを起こす仕上げになります。
 洗面化粧台のミラーは採用の可否を迷われていましたが、結局窓を避けるように取り付けることになり、その厚み分下台を左に寄せて納めました。
 特に改装工事では、その場面での最良の選択が常々求められます。知識、経験、技術、想像力と少しの勇気が要ります。それでも普通に当たり前の仕事をするだけです。

2010.6.5

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改装現場

  脱衣場の床下断熱工事を施工しました。新築でも普通の木造住宅では大引きという材木の真ん中あたりにシートを張り、100mmの厚みを維持してセルローズファイバーを吹き込むのですが、今回の改装現場は2階床組みに用いる材高105mmの根太が使われており(珍しいです)、既存スチレンボード断熱材を取り外して、根太の下端にシートを張り、吹込み施工をしました。
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 天井は吉野石膏のジプトーンを重ね張りです。タイガーボードという商品と共に、これ程ロングセラーを続けている建材はそうないでしょう。既存の吸音テックス材のメーカーは判りませんが、敬意を表して重ね張りです。
 耐火ボードが捨て張りしてあるので、合わせて3重張りになりました。後日、天井裏と壁にも、既存グラスウールを取り外してセルローズファイバーを吹き込みしますが、体感でどれくらい改善されたか感想を伺うのが楽しみです。

2010.6.4

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深夜改装現場終了

  無事に店舗の天井クロス張替えが終わりました。さすがに連夜の仕事は体に応えます。職人さんが5人来ていたので、私は現場待機のつもりでいましたが、吊り下げ照明器具脱着の作業手伝いをして、早く仕事があがるように動きました。掃除が済んで戸締りをして、家に帰って時計を見たら、やはり午前2時を廻っていました。
 今朝(?)開店時間に合わせて鍵を返しに店舗へ伺いました。店内は何事もなかったかのように、モーニングサービスをオーダーしたお客様が朝食を摂っていました。疲労はありますが、こういう様子には安堵感を覚えます。
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 屋根葺き替え現場は棟とりの真っ最中でした。入母屋瓦屋根は人目を惹き付ける何かがありますね。
 睡魔に襲われそうなので、いそいそと現場をあとにしました。今日はゆっくり眠れそうです。

 追記 学生の頃、散々聞いていたThe Crusaders スクラッチというLPから hard times
     同曲のライブテイクですが、聞くだけならクラブで演奏しているLPの方がお勧めです(特にB面)
     今やっとしっくりくるお年頃になりました。

2010.6.3

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深夜改装現場・初日

  只今、現場から帰ったところで、時計の針は午前2時をさしています。今回は年中無休の店舗メンテナンス工事です。閉店の20:00から天井埋め込みエアコンのクリーニング、その廻りの耐火ボード張替え、パテ処理までが今日の仕事で、明日の夜はメインの天井クロス張り替え工事です。現場を預かる責務がありますので、電気や戸締りを確認してお店を出ました。業者さんは皆、明日は普通に仕事だそうです。
IMG_1846.JPG エアコンは本体をビニール養生をして、業務用の洗浄液を使い暫く運転します。内側はタバコのヤニや汚れでヘドロ状になっており、茶色い汚水がしたたり落ちますが、洗浄後のフィンは銀色に光っていました。樹脂も驚くほどピカピカです。カメラのフラッシュを切った写真なので、画像でもお判りではないでしょうか。自宅のエアコンを専用の洗浄スプレーで清掃したことがありますが、汚れの落ち方は比較になりません。これは薬剤が全く違うのでしょう。室外機も洗浄したので、明日からはエアコンの効きが違うことでしょう。

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